潰瘍性大腸炎と助成金

潰瘍性大腸炎 特別編

今回は特別編でこちらも大事なお話です。

今回のテーマは

助成金

補助金にびっくりする猫

です。

潰瘍性大腸炎と診断されると、一度は聞く内容です。「治療費を補助してもらえる」程度の認識でも結構ですが、具体的に詳しく知りたい方向けにまとめました。

注意点としまして、地域によって違ったり、改正される場合もありますので、若干、違う場合があります

申請する際は、保健所などで説明を受けることをお勧めします。

「指定難病」である

助成金を説明する前に覚えて欲しい内容です。

それはタイトルにある通り、潰瘍性大腸炎は、指定難病であるということです。そのため、医療費助成の対象であり、助成金だけではなく、傷病手当などの利用もできます

「難病」と聞くと「寝たきりになるほどの重い病気」とイメージが付くかもしれませんが、それだけではなく、原因や治療など不確定な要素が多く、治療が長期化する恐れのある病気を指すそうです。

寝たきりの生活になることは、ほとんどありませんが、仕事から離れて、長期的に治療に専念できることを覚えておいてください。

助成金の内容

潰瘍性大腸炎の治療や検査などは非常に高く、長期間、通院しないといけないため、非常にお金がかかりますが、その治療費を補助してくれる制度です。

具体的には、所得と重症度に応じて1か月の限度額が設けられ、その月の限度額に達すると以降はお金が不要になり、無料で受けることができます。(重症度については次の項目で説明します)

医療の助成金について、詳しい金額は、難病指定センター(別リンク)にて記載されています。

当時の私の場合(例)

私の場合ですが、潰瘍性大腸炎が発覚した後の治療費は以下の通りでした。

  • 1回あたりの診察費 2万円(薬代含む)
  • 検査など何か治療した場合は別料金
  • 2週間に1回の通院(月に2~3回通う)

1か月に換算すると診察だけで4万~6万ほどかかり、内視鏡検査や治療は別料金のため、6万では済まされません。これだけ聞くと「一人暮らしの家賃並みの金額以上」に見えるため、ものすごく高いですね…。

しかし申請後、限度額1万円と定められた場合、月が替わって1回目の通院時に1万円を支払い、以降の治療費は無料となります。また、精密検査でも既に1万円支払っている場合は無料になります。ちなみに、一度も通わない月があった場合は、払う必要はありません。

限度額が1万円の場合、助成金なしと比較した結果は以下の通りです。

項目助成金なし助成金あり
1回の診察
(薬含む)
2万円月に最高1万円
限度額に達した場合は無料
治療費別料金月に最高1万円
限度額に達した場合は無料
検査費別料金月に最高1万円
限度額に達した場合は無料
月平均5万円 + 治療・検査費最高で1万円
年平均60万円 + 治療・検査費最高で12万円

簡易的ですが、これを見る限り、月に家賃以上に払っていた金額が、月に1万円で済むことになるので、非常に楽になることがわかります。また、限度額についても、どんな治療にも適応するので、月、年に必要な治療費も固定され、支払額が把握しやすいメリットもあります。

ただ、これらは治療のみのお話で、入院になった場合は、限度額以上払うことがあり、地域や病院、部屋の種類によっては若干負担がかかる場合もあります(治療費と食事などは限度額に含まれます)。そのため、入院した場合は、「助成金ありの限度額 + 入院費」となり、若干異なるので、注意してください。

ちなみに、申請には少し時間がかかるため、その間に病院に通う場合もありますが、申請ができ次第、限度額に応じて払い戻しも可能です。

重症度について

症状がどれくらいひどいのかを3つに分けて表します。ひどいのが「重症」、浅いのが「軽症」、その真ん中が「中等症」と呼ばれています。これは、基準があり、精密検査によって判断します。そのため、自分の重症度はどの程度かを判断するのは難しいですが、「重症度」については、一応覚えておいてください。

また、地域によって違うかもしれませんが「重症」「中等症」は助成金対象で「軽症」についても高額治療が必要な場合の人に限り、助成金対象になります。症状についてはこちらも地域によって程度が違うため、主治医に相談してください。

必要な書類は?

地域によって名称や必要な書類が違いますが以下の書類が必要になります。ただ、書類を集めるには、保健所をはじめ、病院や市役所など、いろんな場所に行かないといけない恐れがあるので、まずは、最寄りの保健所などに相談し、詳しい説明を受けてから書類を集めることをお勧めします。

・特定医療支給認定申請書

助成金を申請するための書類です。最寄りの保健所等でもらえます。この時、個人番号(マイナンバー)の記入が必要なので、準備してください。

・臨床調査個人票

いわゆる診断書みたいな書類ですが、通常の診断書とは違うのでご注意ください。基本的には、書類を保健所等でもらい、主治医に記入してもらう書類です。ただ、主治医があらかじめ用意する場所もあり、いらない場合もあります。

・市町村民税(非)課税証明書

世帯の課税状況がわかる書類です。こちらは、患者の状況や地域によって違うので、最寄りの保健所で確認してください。

・世帯全体の住民票 など

患者も含む、住民票に登録されている内容や続柄の記載がある書類が必要です。こちらは、市役所などでもらえます。

注意としまして、住民票と言っても必要箇所の指定があり、間違っていたら二度手間になるので、保健所でもらった必要案内書などを見せて、正しい住民票をもらうようにすることをお勧めします。

まとめ

今回は助成金についてお話ししました。

申請には若干手間ではありますが、必要な費用が予測しやすく、内視鏡検査や高額な治療も安心して専念することができるため、ストレスなどの精神的なダメージを抑えることができます。そのため、ある意味、炎症を抑える治療の一つかもしれません。積極的に利用することをお勧めします。

また、最初の項目でもお伝えしましたが、潰瘍性大腸炎は「指定難病」で、「風邪」や「食あたり」のような症状ではありますが、治療費が高い上に完治が難しい重い病気です。

会社や人間関係も大事ですが、何より自分の命に関わるかもしれないので、自分を優先し、治療に専念してください。

コメント

  1. ひろ より:

    それぐらいわかりますが入院は特定疾患つかえますよ

    • screw より:

      ひろ様
      コメントとご指摘ありがとうございます。

      若干、語弊があるため、訂正させていただきました。
      入院の費用についても、もう少し詳しく書けたらと思ったのですが、病院によって違うため、少し濁した形にしてしまいました。
      以後、気を付けます。

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