今回は特別編で、一度は洗礼を受ける検査のお話です。
今回のテーマは
内視鏡検査
です。
私の場合ですが、ほぼ、毎年検査を受けている精密検査です。かれこれ10回以上経験しており、恥じることはなくなりましたが、今でも慣れることはできません。初めての方には不安だらけかと思いますので、私なりにまとめました。よかったら参考にしてみてください。
若干、生々しいお話なので、ご注意ください。
どんな検査?
大腸の内部を検査する
専用のカメラで、大腸内部の表面を検査をします。
潰瘍性大腸炎の症状(炎症や出血など)を調べると同時に、合併症でもある大腸がんやポリープなども合わせて確認します。見つかった場合、速やかに処理します。
もし見つかって除去した場合、入院することもあるそうなので、頭の片隅に置いてください。
検査方法
まずは共通部分をお話しします。
肛門にカメラを挿入し、S字結腸から小腸手前までの大腸内部を確認します。この時、表面を見やすくするために、空気を入れ、表面の炎症部分をディスプレイで確認しながらカメラを移動させます。この時は、お腹が張るため、非常に苦しいです。
このとき、潰瘍性大腸炎の症状を細かく分析するために、炎症している個所の細胞を専用の機械で取り除きます。大腸を傷つけるため、出血はしますが、痛くはありません。
また、癌(がん)やポリープ(大腸の表面にできたモノ)などが見つかった場合は、検査のタイミングで切除する場合があるそうです。
検査時間は15分~30分程度ですが、意外と短く感じます。
以下は、概要ですが、方法を2種類紹介します。
●主治医と一緒に見ながら検査する
ディスプレイで主治医と一緒に見ながら、検査をします。非常に生々しいですが、普段、分かりにくい症状が、目視で確認できるため、症状のひどさ、治療が実感できるかと思います。
ただ、検査中は、お腹が張ったり痛みが伴い、苦しいので、慣れていない方は見る余裕は無いかもしれません。詳しい検査結果は後日、聞くことができるので、無理する必要はありません。
●痛み、苦しみをあまり感じない検査
検査前に鎮静剤などで、意識を遠のかせてから行う検査だそうです。こちらは経験したことないので、詳しく書けませんが、苦痛などがほとんどないため、楽に検査をすることが可能です。
ただ、こちらの場合は、病院によっては、できない場所もありますので、注意してください。
検査までの流れ
スケジュール
私の通っている病院の場合でありますが、前々日からのスケジュールをまとめました。参考までに。
検査前日・前々日に飲む下剤に注意
スケジュールにも書いてありますが、検査の前日(1日前)、前々日(2日前)の21時に下剤を飲む必要がありますが、種類が異なることに注意が必要です。飲む前に必ず確認し、間違えないようにしてください。
水を準備するか確認する
当日に使用する下剤の種類によっては、水を使用する必要があるので、事前に把握しておくといいかと思います。もし必要な場合は、検査前日までに購入しておくことをオススメします。
当日飲む下剤は、ぜんぜん不味くない
薬のイメージもあるので、苦味や独特な味で、飲みにくいイメージがあるかと思いますが、意外と悪くありません。個人的な感想ですが、若干酸味のあるスポーツドリンクのような味で、飲みにくいことはありませんので、安心してください。
ただ、一度に多く飲むと気持ち悪くなるので、次の項目を参考にしつつ、ペース配分を守って飲んでください。
下剤の飲み方(ペース)
私の場合で申し訳ありませんが、下剤は、「モビプレップ」を使用しています。こちらは、脱水症状になる恐れがあるので、水分と交互に飲む必要がありますが、一応、制限時間もあるので、私のペースをまとめました。
ご注意としまして、こちらは、あくまで飲み切る場合のペースです。以降の内容と同じようにやる必要は無いので、慣れていない場合は、時間をかけてもいいので、ゆっくり、少しずつ自分のペースを見つけてください。
例:下剤は2リットル、制限時間は3時間(180分)の場合は、
- 1回に飲む下剤は、だいたい250mlを目安に飲む(8回で飲み切る)
- 3時間(180分)を割ると1回あたり22分半で飲み切り、次に行く必要がある
- 時間を把握しやすくするため、割り切れる時間でペースを組む
- トイレ、水を飲む時間を考慮する
これらを前提に計画を組み立てます。そうした場合は、私は以下のように計画を立てました。
- 下剤を飲む時間は15分かけて飲む
- 初回のみは、慣れる必要もあるため、若干長めに下剤を飲む(18分くらいかけて飲む)
- 5分休憩する(水は場合はこのタイミングで飲む)
- 基本的には20分で1サイクルとする
こうすることで、トイレ時間が全体で20分ほど確保できるので、トイレの長期化しても安心することができます。これをベースに計画を立ててみてください。
検査前の食事候補
検査の前々日から消化の良い食事にする必要があり、また、前日の夜も、さらに気を付ける必要があります。そのため、オススメの食事を2つに分けて並べてみました。一応、食べ過ぎにも注意してください。
こちらは、随時更新していく予定です。もし何かオススメな食事がありましたら、是非、コメントやTwitterなどでお知らせください。(一部、食材についてリンクしてあります)
前日の夜にオススメの食事
前日の昼までのオススメの食事
食事 | コメント |
---|---|
ご飯 | 少し柔らかめにしてください 雑穀米など食物繊維の多いご飯はNG |
サンドイッチ (耳なし) | 卵サンドなど野菜や脂質の多い肉などが入っていないモノで 市販でもいいが、自分で作って、マヨネーズなどを少なめにするといいかも |
ゼリー飲料 | 食事にもできるゼリー状の飲料 果実や蒟蒻(こんにゃく)が含まれているのはNG |
おでん | ちくわやカマボコなどの練り製品や大根など 蒟蒻やしらたきはNG |
ささみ | 鶏肉の脂質が少ない部位です 食べ過ぎや調味料に注意すれば、お肉もOK |
味噌汁 (具無し) | ワカメや薬味などが入っていない味噌汁 出汁のみであれば、他のスープでも可能 |
検査後について
疲労・出血しているので安静する
検査後は、疲労感がものすごく、検査によっては、大腸が傷ついて、出血している状態なので、以降は安静にすることをオススメします。また、食事に関しては、2時間ほど(晩御飯まで)空けておき、その日もなるべく消化の良い食事にするといいかと思います。(検査後、すぐに通常の食事をすると、戻す可能性があります)
ただし、検査した時の内容によりますので、指示に従ってください。
食事は2時間ほど空けて消化の良いものにする
検査した内容によりますが、検査後、すぐに通常の食事をとってしまうと、戻す可能性があるため、食事は控え、先ほどの項目にあるように検査後は安静し、2時間ほど空けてから食べるようにしてください。
この時の夕食も、できれば消化の良い物にしておくことをオススメします。
検査後に入院する場合がある
「どんな検査?」の項目でも書きましたが、症状によっては、そのまま入院することがあるそうです。基本的には、精密検査をした後に、後日入院することが多いそうですが、すぐに入院できるように、自宅に準備しておくといいかもしれません。(検査当日に持っていく必要はありません)
アドバイス
他の人に送迎してもらう(重要)
食事制限の上に朝は絶食なので、貧血で倒れる恐れがあります。周りに迷惑をかける恐れがあるので、一人で行くのは控え、誰かの車(もしくは、バスかタクシー)で行くようにすることをお勧めします。
また、検査後も疲労感が半端ないので、こちらも誰かに迎えに来てもらうことをお勧めします。
あらかじめ水を購入しておく
必要な方に限られますが、当日、近くの自販機などで購入してもいいですが、貧血で倒れる恐れがあるので、検査前の行動をなるべく最小限に済ませるため、事前に購入することをおススメします。
荷物は小さい鞄一つで
当日は、検査以外は、何もないかと思うので、荷物をシンプルにして、持ち運びしやすい状態にするといいかと思います。
厚みの少ない、軽いショルダーバッグがオススメです。
念のため、貴重品は持ち歩く
盗難を防ぐと同時に、トイレに駆け込む際、心配しすぎて落ち着かなくなるので、財布や携帯などは肌身離さず持てる服装にするといいかと思います。
ただ、検査中は持ち歩くことはできないので、ロッカーがある場合は、そちらに置いておくのもいいかと思います。
トイレの数と位置は事前に把握しておく
トイレは非常に重要です。大きい病院だと、複数人でやる場合もあるため、トイレの数が足りていない場合があります。埋まって入れないときに備えて別の場所も把握しておくといいかと思います。
制限時間はあるが、焦らない
飲む時間と検査のタイミングは決められているため、制限時間はありますが、焦らず、落ち着いて飲んでください。もし飲み切れない、検査がまだできる状態ではない場合でも、伝えれば、医師がサポートしてくれます。その時は、医師に従ってください。
検査中に苦しかったら伝える
お腹に空気を入れて、検査を行うため、若干苦しくなる場合があります。できれば我慢した方がいいですが、どうしても苦しい場合は、ちゃんと伝えることで、一時的に和らげてくれます。
魔法のように痛みが無くなり、楽になります。
1日休みを取る
スケジュール上、午後から仕事が出来そうですが、検査後の疲労感は半端ないので、たとえ、時間が余っても1日分の休暇を取り、検査後は安静することをオススメします。
注意点
苦しい、辛い場合は必ず医師、看護師に伝える
個人差があり、我慢できない場合は、無理する必要がありませんので、辛かった場合は、必ず、近くの医師、看護師に伝えてください。
荷物は通路などには置かない
トイレに意識しがちで、周りが見えなくなる可能性があり、転倒の恐れがあるため、通路にはなるべく置かないでください。もし指定の場所があればそちらに必ず置くようにしてください。
もしくは、可能であれば、少量の荷物にするといいかと思います。
付き添いの方は別の場所で待機する
こちらは、市民病院などの大人数でやる場合限定かもしれませんが、通路をふさいでしまう恐れがあるので、別の場所で待機してください。
もし用事がある場合は、スマホ(携帯)での連絡、もしくは廊下など、邪魔にならない場所でお願いします。
スマホ(携帯)はマナーモードで
びっくりしてしまい、その反動で出ちゃう恐れもあるので、マナーモードでお願いします。もちろんですが、ゲームをやっている場合は、ヘッドホンなどで音が漏れないようにしてください。
といっても、ゲームをやっている余裕はほとんど無いかもしれません。
まとめ
「登竜門」というわけでもありませんが、潰瘍性大腸炎を診断された方は誰もが経験する検査です。初めてにとっては非常に不安だと思うので、私の経験した内容ではありますが、なるべく詳しく書いてみました。ただ、思った以上に長文なので、もう少し読みやすくしたいと思っています。
昔と比べて検査も非常に楽になり、カメラも下剤も少しずつではありますが、楽になっているそうです。検査前の手順も単純化され、ネットで調べれば、情報も多いので、わかりやすくなったのではないかと思います。といっても、まだまだ、辛い部分もあり、何度も経験した私でも、慣れることのない苦しい検査です。
前日の食事や、下剤や検査など、不安要素が非常に多い内視鏡検査ではありますが、食事に関しては、事前に入院や、検査前専用の食事セットなどが売られているので、それらを利用して、検査前の負担や不安を軽減するといいかと思います。
分からないこと、苦しいことがあれば、病院で聞くことも可能なので、まずは安心してください。
非常に長文になってしまい、読みにくくなりましたが、この記事で少しでも安心できればと思っています。参考にしてください。
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