茶碗蒸しなどに隠れている食材です。
今回のテーマは
銀杏(ぎんなん)
です。
画像はイチョウの木ですが、こうやってみるとすごい綺麗ですね。
非常に好みが分かれる食材で、あまり食べる機会が少ない食材ですが、クセになる味で、大好きな方は、何個でも食べられちゃうほどです。茶碗蒸し、もしくは、串などに刺さった料理くらいでしか出会うことはなく、たくさん食べる機会はほとんどありませんが、秋を代表する食材でもあります。そんな、あまり見られない食材について、どのような影響があるか調べて見ました。(ややこしくなりそうなので、以降は「ギンナン」と明記します。
イチョウの木の下に落ちている
普段食べているギンナンは、イチョウの木から取れるため、その下によく落ちているそうです。ただ、存在しない木もあるので、すべてに落ちているわけではないそうです。
余談ですが、冒頭に書いたややこしい理由として「ギンナン」も「イチョウ」も同じ漢字で、「銀杏」と書くそうなので、今回は、カタカタにしてあります。
「種」を食べている
調べて初めて知りましたが、普段食べている部分は、「実」の中にある「種」の中身で、非常に珍しい食材です。実は使わず、腐らせることで、種を取りやすくしているそうです。
ちなみに、実の部分は、鳥ですら食べないみたいなので、食べない方がいいかもしれません。
季節を感じる食材
基本的には、秋に食べる機会が多いため、「秋」を感じさせる食材です。また、先ほどにも書いた、「イチョウの木」も、秋になると、黄色の葉となり、画像のように、見とれてしまうほど綺麗な状態になります。
食材だけではなく、木にも秋を感じるモノがあり、注目してしまうギンナンです。
免疫力を高める
ビタミンCやβカロテンがあり、体の外、内ともに免疫力を高めてくれる食材です。それ以外にも、パントテン酸と呼ばれる成分やカリウムもあり、健康維持に一役買っている栄養素も多いです。免疫力が低下している潰瘍性大腸炎にとっては、是非とも摂取したい栄養素なので、なるべく食べていきたいところです。
神経などの機能を正常に保つ
ビタミンB1が含まれており、中枢神経や末梢神経などの機能を正常に保つ効果があるそうです。これは、疲労回復をはじめ、食欲不振、ストレス解消などの効果があり、体を正常に保ってくれる栄養素が多く含まれているそうです。
潰瘍性大腸炎生活で疲れた体を癒してくれるかもしれません。
料理がほとんどない
冒頭でも書きましたが、茶碗蒸しの具材くらいしか思いつかず、また、飾りつけ用や、調味料などにも利用できないため、メインで食べる機会が少ない食材です。そのため、あまり活躍できませんが、焼いたり、蒸すだけでも十分に美味しく、季節感を出してくれる食材なので、秋を表現したい場合には、活躍してくれるかもしれません。
自生された銀杏は手間が掛かる
普段食べているギンナンの状態になるまでには、実(み)を腐らせたり、乾燥させる必要があるため、食べるまでに、数日かかります。その工程の際のギンナンの実は、手が荒れやすかったり、匂いがきついなど、精神的にもダメージを負いかねない作業だそうです。
意外にも手間と時間がかかるので、自生しているギンナンを利用する場合は、覚悟がいるかもしれません。
体調を崩す恐れがある
いわゆる「銀杏(ギンナン)中毒」と呼ばれる状態があり、食べ過ぎると体調を崩す恐れがあります。体調を崩した場合、炎症悪化や再燃になる可能性があり、治療が長期化する恐れがあるので、様子を見つつ、注意して食べるようにしてください。
料理する場合
殻はものすごく硬いので怪我に注意
食べる前のお話ではありますが、殻は非常に硬く、手のみで割ろうとすると、食材や殻が飛んだり、怪我をする恐れがあります。殻を取る際は、専用の道具、もしくはペンチなどを使うか、袋に入れてから、ハンマーなどで軽くたたくなどを利用してください。
自生しているギンナンは食べない
先ほどにも書いたように、普段食べているギンナンになるまでには、時間と手間だけではなく、精神的ダメージも負いかねないほどの作業をする必要があるので、かえってストレスになる恐れがあります。また、食中毒のリスクもあるので、できれば、市販で売っているギンナンを食べるようにしてください。
薄皮は綺麗に取り除く
殻は当然食べられませんが、皮も毎度のことながら、食物繊維が多い部分なので、避けた方がいい箇所です。殻を取るときに、たまにくっつき、取りにくいですが、少しでも大腸の負担を軽減するために、茶色の部分(皮)は、綺麗に取ってから食べるようにしてください。
食べ過ぎには注意
先ほどにも書いたように、ギンナンには多少ですが、毒素が含まれています。少量であれば、害は無いそうですが、潰瘍性大腸炎にとっては、免疫力が低下しているため、体調を崩しやすくなっている恐れがあります。
健康な体であれば、5粒程度だそうですが、私たち潰瘍性大腸炎の場合は、多くても2粒程度で我慢し、様子を見ながら食べるようにしてください。
子供には食べさせない
特に、3歳未満の子供は、先ほど書いた毒素の耐性が付いておらず、少量でも、体調を崩す恐れがあります。そのため、例えば茶碗蒸しを作る際は、子供用にギンナン無しの茶碗蒸しを用意するなど、なるべく食べさせないようにしてください。
その他の注意点
調味料に注意
塩や油などとよく合いますが、かけすぎに注意してください。
食べる直前で殻を割る
食べる前は、殻の状態で保存し、直前で割って食べることで、多少、食中毒のリスクが下がります。
評価
Good評価(多いほど良い評価です)
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
栄養 価値 | 栄養価は悪くはないが、食べる機会が非常に少ない この食材で栄養を補うには難しい | |
料理の 種類 | そのまま食べるか、茶碗蒸しくらいしか思いつかない ただ、素材の味でもクセになる | |
消化の 良さ | 殻や皮を取り除いたとしても、あまり消化は良くない また、毒素も含まれている |
Bad評価(多いほど悪い評価です)
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
料理の 手間 | 自生したギンナンの場合は、食べるまでに数日かかる 市販であっても、殻を取る作業がある | |
再燃 しやすさ | 消化の悪い要素は少ないが、体調を崩す要素が若干ある また、自生したギンナンは食中毒のリスクもある | |
その他の 危険 | 毒素が若干含まれており、食べ過ぎると体調を崩す恐れがある 潰瘍性大腸炎の場合は、多くて2粒まで |
まとめ
総合評価: 一口だけ できれば1個だけ
食べる機会がほとんどないギンナンではありますが、「秋」というイメージが強いため、季節を感じさせてくれる食材です。それ以外にも、栄養面では、ビタミンCやβカロテンがあり、免疫力が低下中の潰瘍性大腸炎でも活躍してくれる食材でもあります。
ただ、何度も書いていますが、食べる機会が非常に少ないため、栄養を補うには、難しい食材でもあります。また、食べ過ぎると、体調を崩す恐れがあり、再燃や炎症悪化のリスクがある食材です。特に、自生しているギンナンを食べる場合は、食中毒のリスクもあるため、気を付けないといけない部分も多いです。
食べ過ぎると、中毒になる恐れや、自生している場合は、食中毒のリスクなどがあるため、潰瘍性大腸炎にとっては、デメリットが多い食材です。ただ、市販のギンナンであれば、食べ過ぎさえ注意すれば、多少は問題無いので、このような評価になりました。
悪い部分の多い内容になってしまいましたが、ギンナンがあるだけで、季節を感じさせてくれる食材でもあります。また、市販で買っているギンナンは、意外にも手間と時間をかけていることがわかり、ありがたみも感じました。(自分だけ?)一度に食べる量に注意する必要がありますが、秋の食事を楽しくさせてくれる食材なので、是非とも利用し、潰瘍性大腸炎生活の食事を楽しくさせてみてください。
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