シャキシャキな歯ごたえがたまりません。
今回のテーマは
牛蒡(ごぼう)
です。
画像は、ゴボウの葉だそうです。
根っこのような見た目ではありますが、立派に食べられる食材で、非常に歯ごたえが良いです。若干の苦味や渋味があり、取り除いたとしてもあまり味はしませんが、この食感が料理を美味しく、そして楽しくさせてくれます。シャキシャキ感がある食材は、潰瘍性大腸炎にとって、あまり良くない印象ですが、実際どうなのか調べて見ました。(わかりにくいので、以降は「ゴボウ」と表現します)
食感が良い
野菜とは違ったシャキシャキ感があり、噛み応えのある食材です。切り方や火の通し方によっては、また違った食感になり、いろんな料理に使えます。
味もそれほど邪魔しないので、食感が物足りない料理に使うと、楽しい食事になるかもしれません。
旬は秋と冬
調べて気づいたのですが、秋から冬にかけてのイメージかと思いきや、実は春でも美味しい食材だそうで、年に2回、旬を味わうことができ、年中、美味しく食べられる食材です。
ちなみに、秋との違いは、食感が瑞々しく、そして柔らかいのが特徴だそうです。
味をしみこませることが出来る
煮物や汁物などの具材にすれば、味をしみこませることが可能で、ほとんど味がしないゴボウに旨味を加えることが出来ます。特に煮物は、他の具材から出る旨味を吸い取るので、相性が良い上に、食感のある料理として、活躍してくれます。
免疫力が向上する
ゴボウには、若干の苦味や渋みがありますが、これはサポニンというポリフェノールが含まれており、免疫力をアップさせ、風邪予防の効果があるそうです。他にも、血液をサラサラにしたり、脂質や糖質を抑えるなど、生活習慣病を予防する効果もあるので、できれば摂取したい栄養素です。
疲労回復の効果がある
アミノ酸の一種である、アルギニンやアスパラギン酸という、主に疲労回復に効果のある栄養素が多く含まれています。シャキシャキとした楽しい食感と相まって、食事からも、栄養素からも疲れを取り除いてくれるので、潰瘍性大腸炎で疲れた体を、癒してくれる食材として活躍するかもしれません。
体を健康に保つミネラルが豊富
カリウムや亜鉛、銅などのミネラル成分と呼ばれるなかなか摂取しにくい栄養素が豊富で、体を正常に保ってくれる効果があります。その中でも、肝機能を正常に保つ効果もあり、薬で負担をかけがちな潰瘍性大腸炎にとっては、ありがたい効果もあります。
骨を丈夫にする
先ほど挙げた項目の他に、若干のカルシウムとマグネシウムもあり、骨を丈夫にさせてくれる手助けをしてくれます。といっても、牛乳ほど、カルシウムは無いので、期待はできませんが、なかなか取りずらい栄養素なので、うれしいです。他の食材と合わせて取るといいかと思います。
消化は悪い
想像通り、不溶性食物繊維が多いので、消化が悪いだけではなく、悪化や再燃のリスクが高い食材です。健康な方であれば、非常にありがたい食材なのですが、潰瘍性大腸炎にとっては、デメリットが多いので、調理、食べ方に気を付ける必要があります。
苦味や渋みがある
ゴボウは、そのまま食べると、苦味や渋みがある食材なので、調理によっては、不快な味を感じる恐れがあります。そのため、美味しいゴボウ料理にするには、アク抜きなど、下準備が必要な食材のため、若干手間がかかります。
ただ、この苦味や渋みは、先ほど書いたサポニンやクロロゲン酸であり、できれば摂取しておきたい成分なので、アク抜きのやりすぎにも注意が必要かもしれません。
料理する場合
アク抜きはした方がいいかも
先ほどにも書いたように、ゴボウには、苦味や渋みがありますが、体にとっては良い栄養素でもあります。ただ、不快な味でもあり、場合によっては、せっかく作った料理を台無しにしてしまう恐れがあります。
こちらはストレスとなる可能性があり、大腸に負担をかける恐れがあるので、できれば、アク抜きをしてから調理することをオススメします。
土は綺麗に落とす
元々、土の中の食材なので、土が付いて売られていることが多いですが、食中毒によるリスクが高く、場合によっては炎症悪化や再燃の恐れがあります。土付きのゴボウに関しては、タワシなどを利用して、綺麗に取り除くようにしてください。
皮は取り除く
全体的に消化の悪い食材ですが、皮はさらに消化が悪いです。また、土が付いていた部分でもあり、食中毒のリスクがあります。調理によっては、皮付きで食べることもありますが、リスクを抑えるため、なるべく、皮は綺麗に取り除いてから使用するようにしてください。
なるべく細かくする
食感も楽しい食材ではありますが、炎症がまだひどい場合は、悪化や再燃のリスクがあるため、少しでも大腸の負担を減らす必要があります。治療に専念するため、なるべく細かく刻んでから食べるようにすることをオススメします。
ただ、ゴボウを細かくして作る料理はほとんど無いので、難しいかもしれません。
十分に火を通す
先ほどにも書いたように、食中毒のリスクが高いため、体調を崩す恐れのある食材です。それにより、炎症の悪化や再燃の恐れがあるので、先ほど書いたように、なるべく細く、薄い状態に切り、十分に火を通してから食べるようにしてください。
体調不良の場合は食べない
先ほどにも書いたように、食中毒のリスクがある食材なので、体調が優れない場合や、炎症がまだひどい時に食べると、悪化や再燃のリスクが高くなります。体調不良の場合は、残念ですが、食べないようにしてください。
汁物がオススメ
温めたり、水分を含ませることで、食感は無くなりますが、多少ですが柔らかくなり、消化も良くなります。そして、汁物は、他の具材のうまみがあり、ゴボウが味を吸い込むなど、相性がいいので、なるべく細かくしつつ、スープの具材として利用するといいかと思います。
その他の注意点
調味料に注意
特に、きんぴらごぼうに入っている鷹の爪をはじめ、ゴマや油などは入れないようにしてください。
一度に多くは食べない
消化が悪いため、少量で食べるようにしてください。
よく噛んで食べる
少しでも消化を良くするために、意識して食べるようにしてください。
評価
Good評価(多いほど良い評価です)
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
栄養 価値 | 体を正常に整えてくれる栄養素や 貴重なミネラルが豊富だが、それ以上に食物繊維も豊富 | |
料理の 種類 | 料理の種類はそれほど多くは無いが、 シャキシャキ感がプラスされた料理に仕上がる | |
消化の 良さ | 不溶性食物繊維が多く、消化は非常に悪い 食べ方に注意 |
Bad評価(多いほど悪い評価です)
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
料理の 手間 | 苦味や渋みを取るにはアク抜きが必要なので、 調理する前の下準備が必要 | |
再燃 しやすさ | 食物繊維だけではなく、食中毒によるリスクもあるため、 全体的にリスクが大きい | |
その他の 危険 | 食中毒や食べ過ぎによる体調不良はある バランスの良い食事を心がける必要がある |
まとめ
総合評価: 避けた方がいい
シャキシャキと何とも言えない歯ごたえがあり、食事を楽しませてくれる面白い食材で、メインでもいいですが、食感をプラスさせたい料理にも活躍してくれます。また、栄養面でも、たくさんのミネラルが摂取可能で、取り過ぎた栄養素を抑制したり、体を健康に保つなど、非常にありがたい効果が豊富にあります。
ただ、潰瘍性大腸炎にとっては、天敵でもある食物繊維が豊富にあることと、食中毒のリスクがあり、炎症の悪化や再燃のリスクが高い食材でもあります。また、アク抜きをしないと、場合によっては、ストレスとなるため、下準備も必要になることもあります。
貴重な栄養素が豊富ですが、それ以上にリスクの大きい食材で、まだ炎症があるうちは、避けた方がいいのではないかと思い、このような評価になりました。
とはいえ、炎症が無ければ、貴重な栄養素が取れるなど、栄養面は高い食材でもあります。また、食物繊維も、炎症中はリスクがありますが、寛解になったら、メリットが大きい栄養素です。以前まとめた、キャベツ同様、寛解になったら、バランスの良い食事を心がけつつ、積極的に食べることをオススメします。
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