潰瘍性大腸炎と胡瓜(きゅうり)

潰瘍性大腸炎 食事

これの漬物は、箸が止まりません。

今回のテーマは

胡瓜(きゅうり)

冷やし胡瓜

です。

涼しい感じにしてくれる瑞々(みずみず)しさと、なんともいえない歯ごたえ、音のある食材で、個人的な感想ですが、他の野菜と比べてあまり青臭く無く、シンプルな塩だけでも美味しくさせてくれます。味付けによっては、箸が止まらない、ちょっと中毒になりそうな食材です。そんな胡瓜について調べてみました。(わかりにくいので、以降は「キュウリ」と表記します。)

心地よい食材

変な項目名ですが、個人的には、噛んだ瞬間の音が良く、また、そのままかぶりつくことができるため、なんとも心地の良い食材で、食事を楽しくさせてくれる食材ではないかと思います

食事制限で辛い日々が続く中、楽しい食事は、ストレスを軽減し、大腸の負担を抑えるため、頼もしい食材です。

カロリーが低い

糖質や脂質がほとんど無いので、カロリーが非常に低いです。そのため、気になる方でも安心して食べることができます。基本的には、サラダの具材が多いかもしれませんが、焼いたり、炒め物などの具材にも使えます。

余談ですが、この食材は、世界では、「果物」という認識らしく、「もっとも低カロリーな果物」としてギネス世界記録に認定されているそうです。

免疫力を高める

キュウリには、ビタミンCが豊富で、免疫力を高めてくれます。また、ホスホリパーゼと呼ばれる成分も含まれており、毒素を取り除く効果があり、どちらも、風邪などを予防し、丈夫な体にする効果があります

免疫力が低下している潰瘍性大腸炎にとっては、ありがたい食材です。

高血圧を抑制する

血圧の上昇を抑えるカリウムが豊富にあり、高血圧を抑制し、様々な病気を予防する効果があります。キュウリは、味噌などの塩分の高い調味料が合い、塩だけでも十分美味しく食べられますので、血圧が気になる方にとっては、ありがたい食材です。

脂肪を分解してくれる

先ほどの、ホスホリパーゼと呼ばれる成分は他にも、脂肪燃焼を促進させてくれる効果があり、カロリーも低いため、ダイエットに向いている食材だそうです。治療中は、運動不足気味で、付いてしまいがちな脂肪を抑える手助けになるかもしれません。

ただ、これは、あくまで、体内に付いた脂肪を燃焼させる効果なので、食事の脂質を抑えるわけではないことに注意が必要です。

体温が下がる効果がある

これはメリット、デメリットがあります。

キュウリには体温を下げる効果があり、暑い夏には最適な食材です。水分も多いため、相まって夏バテ防止にもなります。ただ、冷やしすぎは、大腸を刺激し、負担をかける恐れがあるので、たとえ夏であっても、食べ過ぎに注意が必要です。

若干、消化が悪い

1食あたりにそれほど食べることはありませんが、皮や種が存在するため、全体的に消化が悪く、特に不溶性食物繊維が多いです。出来れば、取り除いた方がいいですが、難しいため、細かく刻むなど、別の方法で、工夫をする必要がある少し厄介な食材です。

体調を崩す恐れがある

水分が非常に多く、全体で95%を占めており、食べ過ぎると、下痢などの原因となり、体調を崩す恐れがあります。また、先ほどの「体温が下がる効果がある」にも書いたように、冷えすぎにより、腹痛を起こし、トイレに行く回数が増える恐れがあります。

どちらも、炎症を悪化させる悪循環になる恐れがあり、治療が長期化してしまうので、注意してください。

料理する場合

マカロニサラダ 胡瓜添え

慎重に食べる

食べ過ぎによって、体調を崩すリスクがあるため、人によっては、食べられない場合があります。潰瘍性大腸炎発症後、初めて食べる場合は、様子を見つつ、自分に合うかどうかを見極めてから食べるようにしてください。

また、たとえ食べられても、体調不良の場合は、悪化する恐れもあるので、食べないようにすることをオススメします。

できれば皮を取り除く

キュウリの表面は皮なので、他の箇所と比べて消化が悪いです。できれば、取り除いた方がいいですが、怪我をする恐れもありますので、難しい場合は無理して取る必要はありません。

また、種も存在し、こちらも消化が悪いので、取り除いた方がいいですが、難しいので、細かく刻むなど、少し工夫して食べるようにしてください。

できれば火を通す

そのままでも食べることができますが、生は、消化が悪く、大腸の負担が大きいです。食事をする際は、一度焼いたり、茹でて火を通し、しんなりさせた状態で食べることをオススメします。

食べる量を決める

キュウリは消化が悪い上に、体温を下げる効果もあり、大腸の負担が大きく、体調を崩しやすい食材です。また、味付けによっては、病みつきになり、箸が止まらなくなる恐れがあります。

体調を崩すと、最悪、悪化のリスクがあるので、食べる量をあらかじめ決めて置くことをオススメします。

その他の注意点

食べ過ぎに注意

リスクを抑えるために、一度に多くは食べないようにしてください。

細かく刻む

みじん切りにしてから、食べることで多少消化が良くなります。

冷たい状態では食べない

多少消化が良くなり、大腸の負担が少なくなります。

加工品は、塩分や糖質に注意

若干、濃い味付けにされている恐れがあるので、漬物などは気を付けて下さい。

調味料に注意

特に塩分の高い調味料によく合うので、かけすぎに注意してください。

【番外編】ズッキーニとの違い

見た目は、キュウリの大きいバージョンに見えますが、大きさ以外に違いがあるか調べてみました。

野菜の分類を見てみると、キュウリは「ウリ科キュウリ属」ですが、ズッキーニは「ウリ科カボチャ属」だそうです。あの見た目で、実はカボチャに近い野菜らしいです。

そのため、キュウリのような歯ごたえはありませんが、若干、ホクホクしており、油や出汁を吸うため、海外では、スープや炒め物などの料理に使われる食材だそうです。

ただ、キュウリと同じように、皮や種は消化が悪く、種も取り除くことが難しいので、食べる際は、少し工夫する必要があります。食べる際は、少しでも消化を良くするために、細かく刻むなど、ひと手間加えてから食べるようにしてください。

評価

Good評価(多いほど良い評価です)

項目評価コメント
栄養
価値
ビタミンCやカリウムなどがあるが、水分が多いので、
栄養価値は、若干少ない
料理の
種類
調味料との組み合わせだけでも美味しい
意外と焼いてもいい
消化の
良さ
皮と種が存在するため、消化が悪い
出来れば取り除きたいが、難しい

Bad評価(多いほど悪い評価です)

項目評価コメント
料理の
手間
そのままでも使用可能
皮を取り除く場合は、怪我に注意
再燃
しやすさ
不溶性食物繊維が、若干多い
また、体調を崩すと再燃のリスクが高まる
その他の
危険
食べ過ぎると、体が冷え、体調を崩す場合がある
食べる量をきちんと決めておく

まとめ

総合評価: 一口だけ せめて皮だけでも取り除く

ポリポリとした食感と音で食事を楽しませてくれる食材で、漬物をはじめ、調味料次第では、ご飯が進んでしまいがちになります。また、体温を下げる効果もあり、暑くなる夏には最高の食材です。

ただ、水分が多かったり、食べ過ぎると、大腸を冷やし、体調を崩す恐れもあります。また、先ほどにもあるように、箸が止まらなくなるほど、美味しく、クセになりがちな食材なので、食べる量をしっかりと決めないと、体調を崩し、悪化や再燃のリスクを高める恐れがあるので注意する点も多いです。

食べ過ぎを注意し、うまく利用できれば、暑い夏を乗り越える重要な食材なので、もう少し評価したいところですが、皮や種は取り除くのが難しいため、全体的に消化が悪く、さらには体調不良、再燃のリスクも若干高いので、このような評価になりました。

潰瘍性大腸炎にとっては、悪い部分も多いですが、夏バテ防止やダイエットにも効果があるなど、頼もしいメリットもあるので、念のため覚えておいてもいいかと思います。炎症がまだあるうちは、食べ過ぎなどに気を付けつつ、慎重に食べた方がいいですが、寛解になったら、うまく活用してキュウリの効果を大いに発揮させてみるといいかと思います。

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