潰瘍性大腸炎と煮干(にぼし)

潰瘍性大腸炎 食事

基本的に魚は苦手なのですが、これはなぜか好きです。

今回のテーマは

煮干(にぼし)

煮干 天日干し

です。

食事にも、おやつにもなる食材で、スナック感覚でボリボリと食べられます。若干、見た目が悪いのと、苦味があるので、苦手な方もいるかと思いますが、魚を丸ごと食べることが出来るので、栄養価値も高いです。そんな煮干しについて調べて見ました。

出汁として利用可能

煮干しを煮詰めれば、出汁として利用でき、他の料理に使うことが可能です。特に、味噌汁や煮物などの和風に合い、ワンランク上の料理に仕上がるのではないかと思います。

ただ、エグミが出るので、頭を取るなど、少し工夫が必要になります。

未開封なら賞味期限が長い(少し注意)

種類にもよりますが、乾燥させているため、保存期間が非常に長く、半年から1年以上、保存が効く煮干しもあります。そのため、長期にわたって、利用できる食材です。

ただ、それほど、量を使うわけではなく、また、一度開けてしまうと、風味が落ちる恐れがあるので、湿気の少ない場所に保管するなど、気を付ける必要があります。

貧血を予防する

血液の元となってくれる鉄分を多く含み、貧血を予防する効果があります。鉄分不足は、貧血になると同時に、体調が悪くなり、潰瘍性大腸炎にとっては、炎症をさらに悪化させる恐れがありますので、必ず取っておきたい栄養素です。

骨や歯を丈夫にする

丸ごと食べられる煮干しは、骨まで食べることが出来る食材のため、カルシウムも多く摂取することが可能な食材です。また、干して乾燥させている種類であれば、ビタミンDが豊富なので、カルシウムの吸収率がアップします。

ただ、最近は、機械による乾燥が多いため、ビタミンDが少ないので、選ぶなら、「天日干し」と書かれている煮干しを選ぶといいかと思います。

食べ過ぎを防ぐかも?

噛み応えがあるので、咀嚼(そしゃく)回数が増え、満腹感を感じやすくさせる効果があり、食事から30分ほど前に、少量食べることで、食べ過ぎを防いだり、少量な食事でも、満足できる食事が出来ます。

また、おやつにも最適なので、小腹がすいた時に食べてみてもいいかと思います。

ストレスを軽減するかも?

先ほどの項目にある、カルシウムや、他にもマグネシウムが豊富にあり、ストレスの原因を抑え、情緒不安定になりがちな潰瘍性大腸炎の生活を、精神的に安定する効果があるかもしれません。

といっても、食べれば、ストレスを軽減できるわけではないので、注意してください。

痛風になる恐れがある

何度も、「丸ごと食べる魚」と書いていますが、実はデメリットもあります。

頭、骨、内臓などを丸ごと食べられるため、プリン体を多く摂取してしまう恐れがあります。特に魚の内臓に、プリン体が多く、食べ過ぎると、痛風の原因になる恐れがあります。

逆に内臓部分を取り除いてから食べれば、ある程度プリン体を抑えることが出来ます。気になる方は、少し手間ですが、取り除いてから食べるといいかと思います。

塩分が多い

基本的に、塩水を煮詰めて作られている種類が多いため、種類によっては、塩分が若干高い場合があります。そのため、血管や心臓などに負担をかけ、様々な病気になる恐れがあります。

気になる方は、少量にするか、「食塩不使用」と記載されている煮干しを、選ぶようにしてください。

悪化中・体調不良は食べない方がいい

鉄分を消化する際は、肝臓を利用するため、摂取しすぎると、肝臓の機能に負担をかける恐れがあります。そのため、潰瘍性大腸炎にとっては、薬による治療が困難になる恐れがあり、長期化する可能性もあります

薬を多く使用している重症者の場合は、なるべく避け、まずは治療に専念するようにしてください。

食べる場合

煮干 猫

食べ過ぎない

煮干しは、塩分やプリン体が多いので、食べ過ぎると、高血圧や痛風になる恐れがあります。食事以外にも、おやつにもなるので、食べる機会が多いかもしれませんが、1日に30gほどを限度とし、食べる量をあらかじめ決めておくことをオススメします。

粉末にして食べるのがオススメ

粉々してから食べれば、そのまま食べるよりは、消化が良くなります。また、その粉末をご飯の上に乗せたり、他の具材にかけることも可能で、煮干しの栄養も取りつつ、美味しい食事に仕上がります。

カルシウムや鉄分などは不足しがちなので、振りかけるだけで簡単に食べられるので、オススメです。

出汁として使う

先ほどの粉末から、味噌汁などの出汁として使うことが出来ます。また、粉末から出汁を取れば、煮干しの栄養を余すことなく食べることが可能で、カルシウムや鉄分も補うことが可能です。

ただ、エグミが強い恐れもあるので、気になる方は、あらかじめ頭と内臓を取り除いてから使うようにしてください。

煮干しの塩分を利用する

種類によりますが、塩分が高いので、通常の料理に追加すると、塩分の濃い味付けになる恐れがあります。ただ、この塩分を利用すれば、栄養価の高い調味料になります。

粉末にして、他の料理に混ぜれば、他の調味料を抑えつつ、鉄分やカルシウムも取れるので、少し意識するといいかと思います。

噛むことを意識する

そのまま、食べる場合に限定されますが、噛むことを意識すると、消化が良くなると同時に、胃酸を多く出すことで、鉄分の吸収率が高くなるそうです。元々、噛み応えのある硬い食材ではありますが、より効果的に吸収できるようにするために、少し意識して食べるといいかと思います。

その他の注意点

おやつ用は、原材料名を確認する

消化の悪いゴマなどが、入っている場合があるので注意してください。

お茶、コーヒーと一緒に食べない

お茶やコーヒーに含まれる、タンニンが鉄分の吸収率を阻害する恐れがあります。

内臓は取り除いた方がいいかも

プリン体が多いので、少々面倒ではありますが、取り除いてから使うといいかと思います。

種類に注意

「食べる用」「出汁用」など、一応種類があるので、用途に合わせて購入するといいかと思います。

評価

Good評価(多いほど良い評価です)

項目評価コメント
栄養
価値
貴重な鉄分やカルシウムが豊富
ただ、食べ過ぎると痛風や肝機能を低下させる恐れあり
料理の
種類
そのままでも、食べられる
和食に合うので、汁物や煮物に最適
消化の
良さ
よく噛んで食べるので、消化は悪くない
ただ、粉末にすれば、より安全

Bad評価(多いほど悪い評価です)

項目評価コメント
料理の
手間
市販で売られているので、お手軽
頭や内臓を取り出す場合は、少し手間
再燃
しやすさ
食べ過ぎて体調不良による悪化のリスクはある
また、治療に弊害が及ぶ恐れもある
その他の
危険
塩分やプリン体が多いので、注意
気になる方は、食べない方がいいかも

まとめ

総合評価: 少しだけ 出汁として

小魚で丸ごと食べられるため、潰瘍性大腸炎にとっては、貴重な鉄分やカルシウムが豊富で、場合によっては、重宝する食材です。そのままでも食べることはできるので、ボリボリ食べてもいいですが、粉末にすれば、ご飯や他の料理にも使えるので、工夫次第では、お手軽に、毎日食べることが出来る食材です。

そんな煮干しを、毎日食べたいところですが、食べ過ぎによるリスクは大きく、プリン体や塩分過多など、血圧が気になる方だけではなく、健康な方でも、気を付ける点があります。また、種類も豊富なので、用途に合わせて使用しないと、エグミや苦味に、不快感を覚え、逆にストレスが溜まるかもしれません。

栄養価などのメリットは大きいですが、食べ過ぎによるデメリットも大きく、場合によっては、治療の妨げになる恐れがある食材でもあります。ただ、これは、食べ過ぎに注意すれば、リスクはだいぶ抑えられます。そして評価してみた結果、見事にすべての項目が「3」となってしまったので、総合評価も文句なしの「3(少しだけ)」になりました。

気を付ける点もありますが、貴重な鉄分とカルシウムがあり、用途も、出汁にしたり、おやつにもできるので、ぜひとも毎日食べていきたい食材です。未開封であれば、保存も効くので、少し栄養が、物足りない場合の時に備えて、置いておくのもいいかと思います。

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