潰瘍性大腸炎と里芋

潰瘍性大腸炎 食事

煮物にすると最高においしいです。

今回のテーマは

里芋

里芋

です。

煮物にしたり汁物に入れるととてもおいしく、ホクホクして温まります。素朴な味わいで、存在感もあり、食べ応えもあるので具材として大いに役立つ食材です。そんな里芋について、他の芋との違いをまとめつつ、調べてみました。

おやつとして使える

里芋の料理は、煮物や汁物などに合いますが、潰して使えば、「おやき」になるので、食事だけではなく、間食用として利用することが可能です。具材を混ぜれば、栄養満点なおやつとして、重宝します。

芋類の中では糖質、カロリーが低い

ジャガイモ長芋など芋の種類の中では糖質やカロリーが低く、食べ応えもあります。また、ジャガイモの代用にもなりますので糖質やカロリーが気になる方は里芋に変更するといいかと思います。ただ、食物繊維は少し多いので食べすぎに注意が必要です。

芋類の栄養比較(100gあたり)

種類カロリー糖質食物繊維
里芋58kcal10.8g2.3g
長芋65kcal12.9g1.0g
ジャガイモ76kcal16.3g1.3g
サツマイモ132kcal29.2g2.3g

ジャガイモの代わりになる

同じ芋類なので、ジャガイモよりもカロリー・糖質の低い里芋で、料理することが可能です。肉じゃがなどの煮物をはじめ、ポテトサラダやコロッケなどの料理にもなり、ヘルシーな料理に仕上がります。

他の料理でも使えますので、気になる方は、ジャガイモを里芋に変えて、料理してみるといいかと思います。

不足気味のカリウムが豊富

血圧を調整してくれるカリウムが豊富にあり高血圧を抑制する効果があります。また、潰瘍性大腸炎は下痢や回数が多く、カリウムが低下している恐れがあるので、補うことも可能です。最近、トイレの回数が多かったり、血圧が気になる方は積極的に食べることをお勧めします。

タンパク質を吸収しやすくする

ムチンと呼ばれるネバネバの成分が含まれており、タンパク質の吸収を促す効果があります。この成分は、胃の成分にも含まれているので、胃の負担を軽減し、消化を良くさせる効果もあります。

免疫力を高め、整腸作用がある

里芋には、ガラクタンとよばれる成分が含まれており、免疫力を高める効果があるので潰瘍性大腸炎にとっては貴重な食材です。また、それ以外にも整腸作用やボケ予防の効果もあります。お腹の調子を良くする上に風邪予防にもなってくれるので頼もしい食材です。

ただし、水溶性食物繊維でもあるので、食べ過ぎると、大腸に負担をかける恐れがあります。体調に合わせてゆっくり少しずつ食べてください。

消化は若干悪い

食物繊維が若干あるため、消化は悪く、大腸に負担をかける恐れがあります。ただ、水溶性食物繊維が多いので、先ほどの項目にあるように整腸作用があります。また、悪化や再燃によるリスクは少ないので、食べ過ぎに注意だけすれば、炎症中でも、ある程度は食べることは可能です。

料理する場合

里芋の味噌汁

調味料の入れすぎに注意

淡白な味であるため、濃い味付けにしがちです。煮物などの場合は、砂糖や醤油など使用する調味料が多いので、脂質や刺激物に注意して、なるべく大腸に負担をかけない程度に味付けをしてください。

出汁などで味付けすると調味料の使用量を減らすことができるのでお勧めです。

エグミに注意

里芋は、下ごしらえをしないと、エグミや苦味があり、若干、不快な味になる恐れがあります。もし苦手の場合は、皮を少し厚めに剥くか、塩もみしておくとある程度取ることができるので、覚えておくといいかと思います。

なるべく柔らかくする

柔らかくした方が、多少なりとも消化が良くなります。下ごしらえなどの手間や煮崩れの心配はありますが、大腸の負担を軽減できるので少し意識してみてください。

もしくは里芋を潰して、細かくしてから食べるといいかと思います。

ゆっくり少しずつ食べる

水溶性食物繊維は整腸作用もありますが、食べすぎると大腸に負担をかけ、体調を崩す恐れがあるので注意が必要です。一度に多くは食べないように気を付け、体調に合わせて食べてください。

おやきがオススメ

おやつや食事にも活躍してくれるおやきがオススメです。基本的には小麦粉などを使用しますが、里芋でも可能で、潰してから、いろんな具材と混ぜ合わせ、焼いて食べるので、潰瘍性大腸炎にも優しい、栄養価の高いヘルシーな食事に仕上がります。

スープの具材もオススメ

出汁を使った、スープの具材にすれば、里芋もスープを吸って、非常に美味しい料理に仕上がります。里芋も柔らかくなり、多少消化も良くなると同時に、他の野菜も一緒に入れれば、非常に栄養価の高い料理に仕上がるので、オススメです。

味噌汁やけんちん汁などにするといいかと思います。

その他の注意点

よく噛む

食物繊維が多いので、よく噛むことを意識してください。

皮は綺麗に取る

消化が悪いので綺麗に取り除いてください。

痒(かゆ)くなるので注意

ヌメリに触ると痒くなる恐れがあります。

調味料に注意

使用する調味料によっては、大腸に負担をかけるので注意してください。

評価

Good評価(多いほど良い評価です)

項目評価コメント
栄養
価値
カリウムやガラクタンが豊富
ただ食物繊維が他の芋と比べると多い
料理の
種類
煮物だけではなくお菓子にしたり、
ジャガイモやサツマイモの代わりにもなる
消化の
良さ
他の芋と比べると消化が悪い
少し柔らかめにして食べた方がいい

Bad評価(多いほど悪い評価です)

項目評価コメント
料理の
手間
皮を剝いたりヌメリに注意する必要がある
煮物などにする場合は少し時間がかかる
再燃
しやすさ
少し工夫して食べればリスクは抑えられる
食べ過ぎに注意
その他の
危険
植物性なのであまりリスクは無し
料理中のヌメリに注意

まとめ

総合評価: ほどほどに 柔らかくしてから

寒い時期などに里芋のようなホクホクした食材は非常に温まります。また、芋類の中では糖質やカロリーが低く、血圧を抑える効果もあり、悩んでいる方にはぜひ食べてもらいたい食材です。さらには潰瘍性大腸炎にとっては貴重な免疫力向上の効果もあり、非常にありがたいです。

ただ、水溶性食物繊維も芋類の中では多いので消化が悪く、大腸に負担をかける恐れがあります。大腸を傷つけるなど悪化の心配は少ないですが、食べすぎには注意する必要があります。

栄養価など良い部分もあり、さらには水溶性食物繊維なので、炎症悪化のリスクは少ないですが、やはり消化が悪い部分も多いため、食べ過ぎには若干注意してほしいということで、一つ下げてこのような評価になりました。

下ごしらえなど非常に手間ではありますが、料理の1品だけではなく、お菓子にもなるので、食べすぎに注意しつつ、上手に使って食事を楽しくしてみてください。

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