和菓子にぴったりの甘い食材です。
今回のテーマは
餡(あん)
です。
とろみとして使われるモノではなく、小豆などで作られた餡のことです。
「つぶあん派」と「こしあん派」に分かれますが、どちらも、食感が違い、同じモノでも二度楽しむことが出来る食材で、和菓子の定番です。饅頭(まんじゅう)などもいいですが、お汁粉(おしるこ)など、温かいモノにも合い、年中食べることが出来ます。そんな、餡について調べて見ました。
原料が豊富
餡の原料は、小豆のイメージが強いですが、色に合わせて、豆や芋を使って作られています。例えば、白あんは、白い豆である白いんげん豆などを、うぐいす餡は、青えんどう豆などで作られており、それぞれ色に合わせた豆を使っているそうです。
自分で作ることが可能
上品で、少々お値段が張る和菓子ですが、餡のみであれば、自分で作ることが可能な食材です。多少時間がかかりますが、見た目を気にしなければ、安く作ることが出来ます。また、甘さや小豆の食感を変えられるので、自分の好みに合わせた餡を作ることが出来ます。
筋肉の衰えを防ぐ
種類によりますが、小豆など豆類を使用した原料は、大豆と同じように、植物性でありながら、良質なタンパク質があります。全体的にそれほど多くはありませんが、脂質がほとんど無い上に、動物性ではないため、安心して食べることが出来る食材です。
貧血を予防する
こちらも種類によりますが、小豆を使った餡は、血液の材料になる鉄分が豊富にあります。また、先ほどに書いたように、タンパク質もあるので、小豆単体でも吸収率が高く、貧血を予防してくれます。
ただ、鉄分補給用としては、以降にまとめたように、デメリットも多いので、他の食材で補うことをオススメします。
洋菓子と比べてカロリーが低い(少し注意)
基本的に、植物性である小豆や芋などを使用しているため、クリームやバターなど、乳製品を使用している洋菓子よりは、カロリーが低く、体調も崩しにくいかと思います。
といっても、ものすごく低いわけではなく、食べ過ぎるとカロリーオーバーになる恐れがあるので、に注意してください。
種類によっては、消化が悪い
色んな種類がありますが、粒あんなど、裏漉(うらご)しされていない種類は、小豆の皮などが残っているため、こしあんと比べて消化が悪いです。もし選ぶなら、粒あん以外の種類を選ぶといいかと思います。
また、当然ですが、餡以外に使用している原料にも、場合によっては消化が悪いモノも含まれているので、こちらも注意です。
多く食べられない
良い効果も多いですが、食事よりも、間食で食べる機会が多く、食物繊維や糖質も多いので、それほど多くは食べない食材です。そのため、タンパク質や鉄分を期待して食べる場合は、別の食材で補いつつ、バランスよく食べることをオススメします。
ガスが溜まる恐れがある
特にサツマイモなどの芋類は、大腸にガスが溜まりやすく、お腹が張ってしまうことがあります。そのため、大腸を圧迫させ、炎症悪化や再燃のリスクが、高くなる恐れがあるので、食べ方、食べる量に注意する必要があります。
食べる場合
こしあんを選ぶ
どの食材も同じことですが、なるべく細かくした方が消化が良いです。また、餡には、「こしあん」という種類があり、すり潰して、裏漉(うらご)しした状態が存在します。
豆のつぶつぶ感は、無くなってしまいますが、なめらかな食感となる上に、リスクを抑えるため、こしあんを選ぶといいかと思います。
温めてから食べる
基本的には、常温でも食べられますが、温かい状態の方が、冷たい状態よりは、柔らかくなり、多少消化が良くなります。さらには、出来立てに近い状態となり、風味や食感も変わるため、一味違った仕上がりになります。
食べる前に、電子レンジなどを利用して、少し温めてから食べることをオススメします。
その日に食べる
餡に限らずですが、一度開封すると、傷みが早い上に、風味や食感を損ないやすい食材です。せっかくの美味しい餡が、台無しになる上に、悪化のリスクが高くなる恐れがあるので、なるべくその日に食べるようにして下さい。
食べ過ぎに注意
先ほど、糖質は低いと書きましたが、甘いモノと組み合わせて食べることが多いので、全体的にカロリーや糖質が高いです。たとえ1個でも、糖質やカロリーは無視できないので、気になる方は、なるべく避けるか、1個を限度に食べるようにしてください。
原材料名を必ず見る
餡を使用した饅頭(まんじゅう)は、いろんな原料が使用しています。例えば、果物と合わせた苺大福や、刺激物の生姜なども入っている種類があります。これらは、大腸に負担をかけ、体調を崩す恐れがあるので、食べる前に、原材料名を確認し、消化の悪い原料を確認してから食べるようにしてください。
お茶と一緒に食べる
潰瘍性大腸炎に限った話ではありませんが、種類によっては、のどに詰まらせてしまう恐れがあります。特に最中(もなか)など、あの包んでいる部分(皮)は、口の中でくっついてしまうので、飲み物を準備してから食べて下さい。
特に和菓子は、温かいお茶が非常によく合うので、オススメします。
シェアして食べる
まとめて購入することで、1個ずつよりは、安く手に入れられますが、先ほどにも書いた、1日1個、その日に食べるには、難しいです。なるべく大人数の時に食べるか、単品で購入して食べるようにしてください。
その他の注意点
一口で食べない
口に入るちょうどいいサイズですが、のどに詰まらせる恐れがあるので、注意です。
ゆっくり食べる
よく噛んで食べることで、粒あんも消化が良くなります。
評価
Good評価(多いほど良い評価です)
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
栄養 価値 | 種類によっては、鉄分やタンパク質がある ただ、糖質や食物繊維も多いので注意 | |
料理の 種類 | お菓子をはじめ、汁物もあり、豊富にある また、餡の種類も豊富 | |
消化の 良さ | 種類によっては、小豆の皮があり、消化が悪い 選ぶなら「こしあん」を選ぶといいかも |
Bad評価(多いほど悪い評価です)
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
料理の 手間 | 1から作ると、非常に時間がかかる 濾すとなると、さらに手間が増える | |
再燃 しやすさ | 芋類は、ガスが溜まる恐れがある 餡よりも、使用している原料に注意が必要かも | |
その他の 危険 | 糖質やカロリーが高い 食べ過ぎには注意 |
まとめ
総合評価: 一口だけ 粒あんは避ける
砂糖などによる甘さとは、違った上品な甘みがあり、甘いモノが苦手な方でも、餡なら食べられる方がいるほど、違った甘さで、楽しませてくれる食材です。また、いろんな種類や食材を使うことで、目でも楽しませてくれる和菓子を作ることができるので、潰瘍性大腸炎にとっては、癒してくれるお菓子として、活躍してくれるかと思います。
ただ、職人がいるほど、丁寧に作られたお菓子なので、1個の値段が若干高い上に、糖質やカロリーが高いため、それほど多くの量を食べることが出来ません。また、芋類は、大腸でガスが溜まる恐れがあり、こちらは、炎症の悪化や再燃のリスクが高くなる恐れがあります。
小豆には、タンパク質や鉄分など、栄養価は悪くないですが、カロリーや糖質などのデメリットが大きいため、一度に多くは食べることが出来ません。ただ、洋菓子よりは、安全なお菓子であり、馴染みやすいので、評価を1つ上げ、このような総合評価となりました。
できれば、寛解になるまでは避けた方がいい食材ではありますが、お土産や、イベントなどで、もらう機会や食べる機会が多い食材でもあります。潰瘍性大腸炎を理由に断るのは、かえって失礼なので、食事とのバランスを考えつつ、注意して食べるようにして下さい。
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